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田中 正暁
Proceedings of 12th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-12) (USB Flash Drive), 14 Pages, 2018/10
ナトリウム冷却高速炉におけるサーマルストライピング現象の把握及びそれによる高サイクル熱疲労現象の評価を目的とした数値解析コード(MUGTHES)の開発整備を実施している。数値解析コード及び解析手法開発においては、検証、妥当性確認、そして不確かさ評価からなる一連のステップを踏んで、数値解析結果の妥当性をこのVVUQの作業を通じて定量的に示す必要がある。そこで、本研究では、VVUQの妥当性確認の基本問題として、T字合流配管の水試験WATLONにおける衝突噴流と呼ばれる流動状態を対象として数値解析を実施し、それにより得られた数値解析結果と実験結果を用いて不確かさ評価を実施し、その実施手順について確認した。これまでの検討結果を受け、単純化最小二乗法GCI評価手法(SLS-GCI)とエリアバリデーション法(AVM法)を用いて数値解析結果の不確かさと、実験結果と解析結果との差の大きさの評価を実施した。数値解析と不確かさの定量評価を通じて、MUGTHESのサーマルストライピング現象への潜在的な適用性を示すとともに、不確かさ評価結果からMUGTHESの解析モデルの改良点について抽出することができた。
田中 正暁
計算工学講演会論文集(CD-ROM), 22, 4 Pages, 2017/05
ナトリウム冷却高速炉における重要な評価課題の一つである高サイクル熱疲労現象に対する数値解析評価手法の整備およびそれによる実機評価では、不確かさ評価を含むV&Vの実施が重要となる。そのため、原子力学会で策定されたモデルV&Vに関するガイドラインに準拠した実機評価までを含むVVUQ実施手順「V2UP」を整備しており、整備課題の一つである品質マネジメントの実装について、日本計算工学会標準「工学シミュレーションの標準手順」を基づいて検討した結果について報告する。
須山 賢也
no journal, ,
我が国はOECD/NEAで実施する核計算コードの国際ベンチマークに長年参加してきた。本発表では発表者の関与したベンチマークの例を紹介するとともに、今後の計算コードの検証と妥当性確認におけるベンチマークの役割を論じる。
横山 賢治
no journal, ,
日本原子力学会ではモデリング&シミュレーションの検証と妥当性確認(V&V)の標準として「シミュレーションの信頼性確保に関するガイドライン:2015」(以下、ガイドライン)を発行した。ガイドラインは、原子力分野で用いられるシミュレーション手法の信頼性を確保するための枠組みを提示したものであるが、個別分野における適用方法については、各分野にて検討し、実例を蓄積することが重要とされている。このため、次世代高速炉の核設計の分野では、ガイドラインに基づくV&Vの基本的な考え方について検討を行い、日本原子力学会2016年秋の大会においてその検討結果を報告した。本発表では、「炉物理計算におけるV&Vの課題と解決」に関する企画セッションの議論に資するため、このときの検討に関係者の一人として参加した経験から、高速炉核設計の分野におけるV&Vの基本的な考え方を、特に実験データを用いた不確かさの定量化と妥当性確認を中心に紹介する。
西原 健司; 竹下 健二*; 島田 隆*; 中瀬 正彦*
no journal, ,
諸量評価コードは原子力利用戦略・研究開発目標を立案することを目的とし、将来原子力シナリオを定量化ためのもので、国内外で多くのコードが開発されている。しかし、品質保証・精度検証については、OECD/NEAによる簡単なシナリオのベンチマーク相互比較がある程度で、十分に行われているとはいいがたい。諸量評価コードでは、核燃料サイクルおよび原子炉の各プロセスに対して多くのモデルが用いられているほか、入出力の定義やデータベースにも差異があり、一般的な検証方法は確立されていないことが課題である。そこで、今後の品質保証・精度検証に資するために、諸量評価コードを対象とした検証・妥当性確認(V&V)方法を構築した。
須山 賢也
no journal, ,
計算コードやデータベースの検証と妥当性確認(Verification and Validation: V&V)の重要性は我が国においても誰もが認識し、諸外国のコンピュータシミュレーションを中心とした研究開発プロジェクトが脚光を浴びる度に、それらのV&Vのための体制を我が国においても構築する必要性が指摘されてきた。産業界で開発されるコードの場合、顧客の求める品質保証のプロセスに従ってコード開発が管理され、レベルの差はあるにしてもV&Vの体制は各組織で確立されているはずである。しかしながら所謂公開コードのV&Vはコード開発者と一部の利用者の個人的な努力に依存し、それを組織として公式に実施する体制は我が国には存在しない。本発表ではその理由と現状を変えるために何をすべきかを考えてみたい。